学校における感染対策

公開日 2021年09月28日(Tue)

本日は「学校における感染対策」の職員研修がありました。

講師の先生は・・・

鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 微生物学分野

鹿児島大学病院 感染制御部 西 順一郎 先生 です。

本日の内容は

  • 新型コロナウイルス感染症
  • 感染経路と感染対策
  • PCR検査の誤解
  • ワクチンの効果と安全性

について講習頂きました。

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ウイルスは細菌がないと増殖しないが,

細菌は細胞壁やタンパク質を自分で作り,増殖できる・・・

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<新型コロナウイルス>

感染力がある期間は発症2日前から1週間程度。

重症化の可能性がある基礎疾患

・糖尿病 心疾患 ・呼吸器疾患 ・腎臓病 ・高血圧 それと。。

極度の肥満 (゚ロ゚屮)屮 ・・・・・・・など。

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感染経路としては・・

<飛沫感染>

1.近距離での空気感染(エアロゾル感染)

  • 空気中に漂うウイルスを含む細かい飛沫(≦5µm)を最大に吸入して感染する
  • 接触時間が長く,換気が悪い環境で感染する

2.接触感染は限定的

  • 大量の唾液など体液の付着に注意

3.遠距離での空気感染は起こらない

  • ウイルス量が少ないと感染は成立しない

<マスクについて>

  • できるだけ不織布マスクを優先して使用する
  • 近くで会話をするときは必ず着用(隙間がないように)
  • 人がいないところでつける必要はない
  • ウレタンマスクは花粉症予防目的で飛沫は通過する

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ワクチンの臨床試験における有効率はワクチンの種類によって違うが

有効率90%とは・・

  • 「90%の人には有効で。10%の人には効かない」・・・×
  • 「接種した人の90%が罹らないが,10%の人は罹る」・・・×
  • 「発症する人の割合が90%減少する」・・・〇
  • 「発病リスクが1/10になる」・・・〇

よって・・

2回目のワクチンを打った人で感染する可能性はある(ブレイクスルー感染)

ワクチン免疫は時間の経過とともに低下してくるのは事実。

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ワクチンを接種した人で,副反応(アナフィラキシー)が出ることもある。

しかし,どの年代でも接種の利益はリスクをはるかに上回り,これまで通り接種を推奨する。

研修会の雰囲気は全職員,西先生のパワーポイントによる丁寧な説明を真剣に聞き,勉強されておりました。

最後にまとめとして・・

  • デルタ株の出現後,若年成人の肺炎も増えており,後遺症が残る可能性がある
  • 新型コロナの感染経路は,近距離の空気感染であり,換気・密集防止・不織布マスクが重要
  • 新型コロナワクチンは有効性は高く,重篤な健康被害はみられておらず接種が望まれる
  • 新型コロナ対策は,過剰にならず,油断しない,差別・偏見ではなく,寛容の気持ちを大切に

鹿児島大学病院 感染制御部 西 順一郎 先生

 

この研修会で新型コロナウィルスを正しく理解することができました。

これから,さらに学校における感染対策を実施していきたいと思います。

お忙しいところ,霧島高校まで来校いただき,ありがとうございました。