三学期が始まりました

公開日 2021年01月08日(Fri)

本日は三学期始業式がありました。

今回は年末年始に新型コロナウイルスの新規感染者が大幅に増加したことから,体育館での集会を避け,放送による実施となりました。

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<校長式辞>※抜粋

みなさん,おはようございます

改めまして

新年 明けまして おめでとう ございます

本日の始業式は,新型コロナの感染拡大が勢いを増しておりますので,こうして,放送で行います。

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本日の話の内容は,昨年の終業式で話した

レジリエンス

に関係することです。

皆さん,覚えていますか。「レジリエンス」とは,

回復力修復する力修正する力のことです。

さて,話は,箱根駅伝のことです。毎年,テレビで見て感動しますが,今年はさらに感動しました。駒澤大学が最後に大逆転して13年ぶり7度目の優勝を果たしたのですが,駒澤大学と創価大学との10区の力走,そして大逆転は本当に胸を打たれました。

創価大学は,箱根駅伝の歴史は浅い大学。一方,駒澤大学は,過去に6度優勝している強豪チームです。往路で優勝した創価大学は,復路でも勝てば,初優勝がかかっていました。ずっと首位で最終ランナーにたすきが渡されましたが,残りあと約2キロで,駒澤大学がトップに立ち,2位の創価大学の初優勝を阻みました。

私がすごいなと感動したのが,この逆転劇もそうですが,破れた創価大学の二人の選手,往路4区走者の嶋津雄大くんと復路8区走者の永井大育くんの話です。二人とも同じ目の病気(難病の網膜色素変性症。遺伝性の目の病気で進行性の治るかどうかもまだよくわかっていない病気です。特に,暗いところが見えなくなったり,視野が狭くなる病気)を持っています。

嶋津君の出身校は,東京の若葉総合高校(霧島高校と同じ総合学科のある高校)。永井君は,鹿児島の樟南高校出身です。

昨年度,総合学科の全国大会があった関係で若葉総合高校の校長先生はこの霧島高校に来られていますし,私も,ちょうど1年前に東京の若葉総合高校に行ったことがありましたので,とても親近感が湧きました。 そして,永井君も,鹿児島出身と言うことで,余計に応援したい思いでした。

・・・・・

永井くんと嶋津くんが,創価大への進学を決めた理由はその大学の照明設備の良さとお互いの存在だったそうです。永井くんは「同じ競技で同じ目の病気。やっと共感できる人がいると思った。一緒に箱根駅伝を走ることが夢です」と前回大会前に話していました。冬場の練習は日が短く暗いため,朝は,チーム本隊とは別に照明施設が整った練習場,夜は体育館内を二人だけで走り込んだそうです。
自分の成長していく過程で,この二人は,長距離を走る,箱根駅伝を走るということも,相当な努力を要することですが,進行性の目の病気を心配しながら,いつかは目が見えなくなるかもしれないという不安も抱えながら,努力を続ける力は,本当に心を打たれます。

この二人のレジリエンスはすごいなと思います。

二人のレジリエンスを紹介しましたが,皆さんも,自分自身,

このレジリエンスを持ちながら生きていることに

気づいてほしいと思います。

これまでも,人には言えない悩みや苦しみを皆さんなりに抱えて,それに耐えながら,皆さんなりの力で乗り越えてきているのです。そこには,さきほど話した,嶋津君には永井君が,永井君には嶋津君がいたのと同じように,皆さんには家族だったり,友達だったり,先生だったり,必ず支えになる人がいたからだと言うことも忘れないでください。

自分のレジリエンスを心の底から信じて,

今年1年,頑張っていきましょう。

今年は2021年,令和3年
十干十二支でいうと(「辛丑(かのとうし)」。)の年
子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥(十二支)
甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸(十干)

牛が十二支の2番目になった理由として有名な昔ばなしがあります。

ある時,神様が動物たちに「元日の朝,私のところに到着した上位12番目までを順番でその年の大将にしよう」とおふれを出しました。すると,足がのんびりしている牛は1番になるために早く出発(フライング?)し,1番でゴールした...はずでした。

ところが,実はゴール寸前で牛の背中に乗ってきたネズミが先にゴールし,1番を奪われてしまっていたのです。そのため,1番はネズミとなり牛は2番になったのでした。

ちなみに(丑)という字(漢数字の五に似ていますね)は,音読みでは「チュウ」と読みます。

どれだけ,ネズミを立てるのか(笑)と思ったりします。

でもの字の持つ意味は,終業式の日にしました。

地面の中の種が,芽を出そうとよじれて今から芽を出すぞ

という字を表しています。

私は,1年生の皆さんが入学するときに,式辞の中で,

プロ野球監督の野村克也さんの言葉を紹介しました。

「1年目には種をまき,

2年目には水をやり,

3年目には花を咲かせましょう。」

という言葉です。覚えていますか。

その芽を出すときが,いまの1年生と2年生です。3年生になりどんな花を咲かせるか。楽しみです。

春に梅や桜が鮮やかな花を咲かせるには,冬の寒い時期が来なければ,なりませんし,秋にもみじや楓が色鮮やかに紅(黄)葉するには,十分に霜が降りなければ,そうならないのが自然界の摂理です。

寒い3学期をしっかり乗り切って,やるべきことをしっかりやって,次に備えてください。

3年生は,なんと言っても,卒業です。有終の美をどう飾るか。

終わりよければ,すべてよし。最後の締めくくりが,一番大事です。

自動車運転免許も取得します。交通事故や違反などで,これまでの努力を無駄にしないようにしてください。

皆さんの成長がとても楽しみです。

コロナ対策をしっかりして・・

今年も霧島高校を楽しい学校にしていきましょう。